ビジネスシーンで使われることが多い「ご自愛ください」という言葉。
話の終わりの締めの言葉として使われることが多いですが、本当にその使い方は正しいと自信を持って言えますか?
誤った使い方をしてしまうと、相手からの印象も変わってしまうビジネスシーンでの日本語。
「ご自愛ください」という言葉の意味や正しい使い方、注意点や返事の仕方についてまとめました。
「ご自愛ください」の意味
「ご自愛ください」の意味について説明します。
「自」とは「自分」や「自信」という意味があり、「愛」には「愛する」や「大切にする」という意味があります。
このふたつがくっついて「自愛」という言葉になり「自分の体を大切に」という意味になります。
この自愛に丁寧にするための「ご(御)」という言葉があたまにくっついて、「〜ください」と相手に何らかの動作を求める言葉がくっついて「ご自愛ください」という言葉になります。
ですので「ご自愛ください」という言葉には
・自分の体のこと大切にしてね
・病気や風邪には気をつけてね
という意味があります。
ただ単に「じゃあ、またね」のような終わり方ではなく、相手の事を気遣いする一文です。
礼儀正しいと言われる日本人の美しい心と共に、「自愛」のひとことから日本語としての良さも感じられる素敵な言葉です。
「ご自愛ください」の使い方
間違えた使い方をしていると恥ずかしい日本語。
大事な場面で間違えていると恥ずかしいだけではなく、印象にも関わります。
「ご自愛ください」の正しい使い方をシーンごとに覚えておきましょう。
他社の方に対して
ご自愛くださいはビジネスシーンでは大活躍します。
例えばメールなどの文面の締めくくりに
「季節の変わり目ですので、ご自愛くださいませ。」
「インフルエンザが流行しております。どうかご自愛ください。」
のように一文を添えるだけで、締めくくりが綺麗になるうえに気遣いも同時にできます。
ビジネスシーンでは当たり前の言葉になってしまっていますが、この一文があると受け取る側はやはり嬉しいものです。
上司や目上の人に対して
ご自愛くださいは上司や目上の人に対して使用しても失礼にはならない言葉です。
むしろ、しっかりとした印象を与えることができる言葉です。
「お体にお気をつけください」というよりも良い印象のある言葉なので、ここぞという場面で使ってみてはいかがでしょう。
「あ、こいつしっかりしてるな」という印象付けもできます。
年賀状、暑中見舞い
ご自愛くださいは時候の挨拶の延長線でも使うことができます。
年賀状や暑中見舞いなど、企業と企業の挨拶の際に締めくくりの言葉として「ご自愛ください」を使用します。
この場合は季節柄、季節の寒かったり暑かったりすると思います。
季節での体調を気遣う言葉として「ご自愛ください」を使用すると良いでしょう。
「ご自愛ください」の注意点
さらっと使えるとかっこいい「ご自愛ください」
使い勝手もよく、便利な言葉ですが間違えた使い方をしては意味がありません。
正しく格好良い言葉使いができるように「ご自愛ください」を使用する際の注意点を抑えておきましょう。
体調の悪い人には使わない
ご自愛くださいは「風邪や病気に気をつけてね」という意味なので、元気な人に使う言葉です。
”これから”気をつけてくださいという言葉なので、体調の悪い人に使うのは良くありません。
ケガや病気の方に対して使いたくなってしまう言葉ですが、体調が良くない人には「1日も早い回復をお祈り申し上げます」という言葉が適切です。
早く元気になって欲しいという気持ちをご自愛ではない別の言葉で伝えるのがベストです。
こちらが親切のつもりでも、相手を不快にさせてしまう恐れもあるので使うタイミングには注意しましょう。
お体をご自愛くださいは間違い
「お体をご自愛ください」とまれに言われることがあります。
正しい意味を知らずに使っている方も少数いますが、実は「お体をご自愛ください」は間違っている言葉です。
なぜなら、ご自愛くださいには「体を」という意味が含まれている為です。
ですので「お体をご自愛ください」は「筋肉痛が痛い」や「不快感を感じる」のような重複した表現になってしまいます。
「丁寧に気遣ってくれているんだろうな」と思わせるためでも、逆に良くない印象を与えてしまうので注意です。
ご自愛くださいに対する返事
ビジネスの世界では当たり前に使われている「ご自愛ください」
半分はお世辞のような言葉になってしまっていますが、返事をしなければいけない場面があります。
そんな時に、どのような返事をすることが好ましいのか紹介いたします。
基本的には「お礼+気遣い」
相手の気遣いに対する返事は基本的には「お礼+気遣い」が好ましいです。
「気遣いをしていただいたことに感謝する言葉+こちらも気遣いをする言葉」という文章にして返すとスマートです。
たとえば
「お心遣いに心から感謝いたします。○○さんもお元気で過ごされますよう、お祈り申し上げます」
「お気遣いの言葉、大変嬉しく思っております。○○さんも健康にはくれぐれもご留意ください」
のような言葉が良いでしょう。
さらにかっこよいマナーとして覚えておくと便利です。
まとめ
「ご自愛ください」の正しい意味や使い方について説明しました。
正しい言葉をさらっと使える大人は格好良いものです。
間違えて使っていると信頼性にも関わる問題ですので、正しい日本語を使えるように普段から意識することが大切です。
この機会に「ご自愛ください」を始めとした日本語の使い方を見直してみてはいかがでしょうか?

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