子供の成長をお祝いする「十三参り」
意味や由来、十三参りを行える寺院について紹介します。
十三参りとは?
十三参りとは、数え年13歳で行うお祝いのことです。
小学校を卒業し中学校に入学する春に寺院で行われるのが一般的です。
子供の多福・開運を祈りお参りをすることで、福徳と知恵を授かると言われています。
そのため、「知恵参り」「知恵もらい」とも呼ばれることがあります。
十三参りの時期はいつ?
本来は、十三参りは虚空蔵菩薩の縁日である旧暦3月13日に行う行事でした。
新暦でいうと、4月13日頃です。
しかし現在では、1日だけではなく数日設けて行う寺院がほとんどです。
その期間も寺院によって違うので、固定の日という認識はうすれてしまっています。
だいたい3月13日〜5月15日に設けている寺院が多いようです。
関西の十三参りができる寺院
十三参りは関西で盛んな行事です。
京都・大阪・奈良で有名な寺院を紹介します。
「虚空蔵法輪寺」京都嵐山
期間 | 3月13日〜5月13日 |
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時間 | 9:00〜16:00まで |
祈祷料 | 祈祷を続ける期間によって変わります。 1週間:5000円 1ヶ月:7000円 1年間:13000円 |
住所 | 〒616-0006 京都府京都市西京区嵐山虚空蔵山町 |
アクセス | 阪急電車「嵐山」下車徒歩5分 市バス「阪急嵐山駅前」下車徒歩5分 |
電話 | 075-862-0013 |
地図 |
お参りをすると、お札とお守り、お供え物(13品目のおかし)と知恵の箸がもらえます。
1年間の祈祷を選んだ場合のみ、数珠も貰えます。
虚空蔵法輪寺では参拝方法が決まっています。
本人の好きな漢字、自分が授かりたいものを表す漢字一字を半紙に自筆で書き記します。
それを供えて祈祷を受けるのです。
参拝の帰路で本殿を出た後に、後ろを振り返るとせっかく授かった知恵を返さなければいけないという伝承があります。
虚空蔵法輪寺では渡月橋までは、後ろを振り向かないで歩くように伝えられています。
参拝に行く前に子供に話しておきましょう。
そして祈祷後の最初の食事では、貰った知恵の箸を使うようにします。
そうすると知恵を授かると言われているのです。
また「虚空蔵法輪寺」は十三参りができる寺院として有名ですが、そこまで混雑することもないようです。
休日は少し混むようですが、数人一緒に祈祷してもらえるのでスムーズに進みます。
「太平寺」大阪
期間 | 3月11日、13日 ※祈祷は年中受付をしていますが、事前の予約をしておきましょう。 |
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時間 | 9:00〜16:00 |
祈祷料 | 5000円 |
住所 | 〒543-0075 大阪市天王寺区夕陽丘町1-1 |
アクセス | 地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ケ丘駅」下車すぐ 市バス「天王寺警察署前」より100m |
電話 | 06-6779-9133 |
地図 |
大阪を代表する十三参りができる寺院です。
大阪の子供はみんなここで十三参りをすると言っても過言ではありません。
当日には、初めて自分が生涯使う「数珠」を買ってもらいます。
また境内で13種類のお菓子「十三智菓」を買い求めて、お供えして持ち帰り、家中でそれを食べて13歳の成人を祝います。
これで大人の世界の仲間入りができたとされます。
「弘仁寺」奈良
期間 | 4月13日 ※祈祷は年間を通して行なっていますが事前に予約が必要です。 |
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時間 | 9:00〜17:00 |
祈祷料 | 10000円 |
住所 | 〒630-8412 奈良県奈良市虚空蔵町46 |
アクセス | JR奈良駅から「下山駅」へ。そこからコミュニティーバスで「高樋町」下車徒歩5分 |
電話 | 0742-62-9303 |
地図 |
静かな山間に立つ癒やしの空間となっている寺院です。
普段は静かな場所なのですが、十三参りの時期は混雑が予想されます。
休日は避けたほうが賢明かもしれません。
本堂内陣の虚空蔵菩薩の前で祈祷をします。
髪に筆で一字書きをしたものを用意しておきましょう。
この文字は、思い入れのあつ漢字や今後の希望を表す漢字がいいです。
関東の十三参りができる寺院
十三参りは関東でも行える寺院が増えています。
東京・茨城・神奈川の寺院を紹介します。
「浅草寺」東京
期間 | 4月1日〜4月30日 |
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時間 | 朝座:6:00〜(10月〜3月は6:30) 昼座10:00〜 夕座14:00〜 |
祈祷料 | 頂くお札の種類で料金が変わります。 紙札:3000円 小木札:5000円 大木札(赤水引):10000円 大木札(金水引):20000円 |
住所 | 〒111-0032 東京都大東区浅草2-3-1 |
アクセス | 「浅草駅」かた徒歩5分 東京駅「丸の内北口」よりS-1系統バス「浅草雷門」下車 東京駅「八重洲口」より東42甲系統バス「東武浅草駅」下車 |
電話 | 03-3842-1081 |
地図 |
浅草寺は観光地としても有名なので、混雑が予想されます。
春休み中の場合もありますので、十三参りなら平日に行かれるのがいいかと思います。
特に朝座はそこまで混み合う時間でないので、おすすめです。
「村松山虚空蔵堂」茨城
期間 | 3月25日〜4月3日 |
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時間 | 8:30〜 |
祈祷料 | 5000円〜10000円 |
住所 | 〒319-1112 茨城県那珂郡東海村村松8 |
アクセス | JR常盤線「東海駅」下車タクシーで20分 |
電話 | 029-282-2022 |
地図 |
関東で1番有名なのはここかもしれません。
茨城県北部にある「村松山虚空蔵堂」は、茨城県や栃木県の方が「虚空蔵さん」と言ったらこの寺を指すほど、知名度が高まっています。
「鎌倉 成就院」神奈川
期間 | 3月26日、4月1日、4月30日 ※事前に予約が必要です。 |
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時間 | 11:00〜 |
祈祷料 | 5000円 |
住所 | 〒248-0023 鎌倉市極楽寺1-1-5 |
アクセス | 江ノ島電鉄「極楽寺駅」下車徒歩3分 |
電話 | 0467-22-3401 |
地図 |
成就院は、平安時代初期に弘法大師空海が、100日間にわたる虚空蔵菩薩をまつる修法を行った地と言われています。
4月には桜が咲き誇っているので、十三参りの時期にはいい写真が撮れるかもしれません。
十三参りの服装や髪型は?
十三参りの正装は着物です。
しかし最近は洋装で参拝する人も多いです。
参考にしてみてください。
十三参りの女の子の服装
女の子は、本断ち(大人用)の晴れ着を肩上して着せます。
お参りから帰宅したら、肩上げしている糸をすぐにほどくのが正式な儀式です。
このときの着物は、母親が成人式の時に着た振り袖を着せる家庭が多いようです。
振り袖以外ですと、訪問着で参拝に向かう方を見かけます。
女の子の髪型は、基本的に大人と対して変わりません。
ポイントとしては、横から見て耳よりも高めの位置にお団子やシニヨンを作ると、年相応な華やかさと若さのある仕上がりになります。
髪飾りなども用意すると可愛らしく仕上がりますよ。
十三参りの男の子の服装
男の子は、羽織袴が正式な儀礼となります。
しかしどちらかというと着物よりもスーツなど洋装の場合が多いみたいです。
このように正装は決まっていますが、必ず正装でなければいけないわけではありません。
十三参りは、ちょうど中学校にあがる年ですから、新しい制服でも問題ありません。
また、最近は洋装での参拝も増えているようです。
その際はフォーマルな格好にするといいでしょう。
普段着でも問題があるわけではありませんが、十三参りは成長の節目に知恵と福徳を授かるための行事です。
正装でない場合でも、ふさわしい格好をするようにしましょう。
十三参りの親の服装
付きそう親の服装ですが、見栄を張る必要はありません。
子供の服装に合わせて張り切ってしまいがちですが、十三参りの主役は子供です。
父親はダーク系のスーツ、母親は振り袖よりも格が下な色無地やアンサンブルなどの洋装にして子供よりも目立たない服装を意識しましょう。
十三参りの由来や理由
十三参りの由来や13歳で行なう理由について紹介します。
十三参りの由来
十三参りの由来はいくつかあります。
- 13歳は半元服なので、大人の仲間入りをする年齢なので、お祝いをするという説。
- 厄年を迎える初めての年が13歳なので、厄払いの意味があったという説。
- 虚空蔵菩薩が菩薩の中で、13番目に生まれたと言われ、これが由来となっているという説。
様々な説があり、どれが由来でもおかしくないですね。
はっきりとした由来は分かっていませんが、よく言われている由来は2つあります。
1.空海が影響している由来
十三参りで虚空蔵菩薩を参拝するようになったのは、空海が影響しています。
弘法大師空海が19歳の時に、虚空蔵求聞持法を修すると、記憶力が飛躍的に良くなったと言われています。
そこから「記憶力=知恵」となり、十三参りには虚空蔵菩薩と繋がるようになったのです。
2.京都嵐山で言われる由来
京都嵐山にある法輪寺ではこのように言われています。
平安時代、清和天皇が数え年13歳になった時に成人の証として「勅願法要」を法輪寺で行いました。
そこで大人になった証として十三参りを行うようになったとされています。
13歳が大人な理由
数え年の13歳は、生まれて初めて生まれ年の干支が回ってくる年になります。
そのため、古来の日本では子供が心身共に大人に変化する、大事な節目の年とされていました。
それは男子の半元服が13歳だったことが関係しているようです。
もともと成人を示す儀式として、数え年15歳で元服式が行われていました。
それが江戸時代で簡略化され、本元服の前に半元服が行われるようになったのです。
女子は数え年13歳で、髪上げの儀式が行われていました。
それまで長く伸ばして垂れ下げていた髪を結い上げるという儀式です。
幼少期の髪型を大人の髪型へ変える儀式になります。
このように、数え年13歳は大人の仲間入りをする年齢とされていました。
また人生最初の厄年にもあたるので、厄払いもかねた行事だとも言われています。
まとめ
いかがでしたか。
大人の仲間入りをする十三参り。
関西でなく関東で行える寺院もありますので、以前よりはお祝いしやすくなったかと思います。
2018年は数え年13歳に、しっかりお祝いをしてみてはいかがでしょうか。

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